習い事をやめたいと言われたら？親が取るべき対応と考え方

子どもが「もう習い事をやめたい」と言い出したとき、親は戸惑いや不安を感じますよね。感情的に止めようとしたり、逆に無理に続けさせたりすると、子どもの気持ちや信頼関係を損ねることがあります。まずは落ち着いて、子どもの話を受け止めることが最優先です。

まず最初にやるべきこと：話を聞く

親がすべき第一歩は「聞く姿勢」を見せることです。否定や説教は控え、以下のポイントを意識して対話を始めましょう。

• 感情を受け止める：「そう感じてるんだね」と共感する。
• 具体的な理由を聞く：「いつからそう思っているの？」と時期やきっかけを確認する。
• 相手の話を最後まで遮らない：気持ちを整理できるよう促す。

考えられる代表的な理由

子どもがやめたいと言う背景にはさまざまな理由があります。以下はよくあるケースです。

• 興味の喪失：最初は楽しかったが飽きてしまった。
• 人間関係のストレス：先生や仲間とのトラブルがある。
• 達成感が得られない：上達が実感できずモチベーションが下がる。
• 時間的負担：宿題や他の活動との両立が難しい。

すぐにやめるべきか？見極めのポイント

子どもの「やめたい」という言葉にすぐ反応せず、少し時間をかけて本心を確認することも大切です。以下の視点から判断すると、後悔の少ない選択ができます。

• 一時的な気分かどうか：新しい課題や失敗体験の直後は、気持ちが揺れやすい。
• 体調や生活リズムへの影響：疲れすぎや睡眠不足を引き起こしていないか。
• 楽しさと負担のバランス：ポジティブな気持ちよりもネガティブが大きくなっていないか。
• 将来の選択肢との関係：一定期間続ければ将来役立つスキルかどうか。

やめずに続ける工夫

もしやめるのではなく、もう少し続けてみる価値があると感じるなら、次の工夫を試すことができます。

• 短期目標を設定する：「次の発表会まで」「あと3か月」など区切りを決める。
• 環境を見直す：通う曜日や時間帯を変える、別の教室に移る。
• 親が一緒に取り組む：練習に付き合い、成長を共感する。
• 小さな成功体験を積ませる：達成感を感じられる工夫を取り入れる。

やめる決断をする場合

やめること自体は決して悪いことではありません。むしろ新しい挑戦への第一歩になる場合もあります。やめるときには「逃げた」「根性がない」と否定せず、次に進む選択肢として肯定的に伝えましょう。例えば「この経験があったから次に進める」と子どもに理解させることが大切です。

親が意識すべきポイントまとめ

習い事をやめるか続けるかの判断に迷ったとき、親として意識したいポイントを整理します。

• 子どもの気持ちを最優先にする：強制は避け、共感を示す
• 一時的な感情と本心を見極める：焦らず、数日〜1週間様子を見て判断する
• やめる場合も前向きに伝える：経験を次に活かせるようにフォローする
• 続ける場合は工夫を加える：短期目標、環境調整、成功体験でモチベーション維持

習い事を通じて得られるもの

習い事はスキルだけでなく、精神面や人間関係の学びも大きな財産になります。挑戦して達成感を得たり、仲間との協力や競争を経験したりすることは、学力だけでは得られない貴重な経験です。やめる決断をする場合も、これまでの経験を肯定的に振り返ることで、次の学びに活かすことができます。

子どもとの信頼関係を大切に

最も重要なのは、子どもとの信頼関係を保つことです。感情的に叱ったり無理に続けさせたりすると、学習意欲だけでなく親子関係に影響が出る可能性があります。子どもが自分の意思を尊重されていると感じることが、自己肯定感や挑戦意欲につながります。

習い事の選択や継続・中断の判断は、子どもの成長に合わせて柔軟に考えることが大切です。親は「サポート役」として、子どもの気持ちを尊重しながら、学びを楽しむ環境を整えることを心がけましょう。